私的素敵頁:裏カメラ工房

拡張カメラを作ろうシリーズ 第5弾「 OLYMPUS WIDE

記事:2020年9月12日

- (C) 2020 Makoto Tsuruda / CRANE Home Page / Shiteki Suteki Pei (Pay)-

 

 

 

ひとまず整備を終えたら試写。最初の試写でレンズの曇りが派手に出たので別個体の後玉を交換。そして二回目の試写。ウム!よろしい。

   

 

 

【 オリンパスワイドの拡張改造】

あとはいつものようにマスキングしてヤスリで削って拡張します。ひたすらゴシゴシ ..... その後こまかい部分の修正と調整と塗装。
この オリンパスワイドE ではフィルムガイド(レール)を上下ともごくわずかに残して削っています。さらに上下に拡張も可能です。

 

 

というわけで、拡張後の試写。これはEではなくスタンダードなオリンパスワイドの作例。
ファインダーから見た画角よりも実際にはやや広く写ります。オリンパスワイドの場合は拡張しても四隅は欠けにくく、ほぼ四角に写ります。
あとは他のカメラでも紹介したようにパーフォレーション配置を工夫してアイディア次第で面白い写真が撮れます。

 

 

オマケの説明。セルフタイマー付きのモデルの場合はシンクロ接点の小さいセレクターレバーを X の位置にして使います。

 

 

 

オリンパスワイドEの露出計の使い方

オリンパスワイドE には露出計が付いていますが、これは独立しており実際の絞りやシャッターとは連携していません(しかし当時は日本で初めて露出計がカメラと一体になったモデル)。電池の要らないセレン式ですからゴミも排気も出なくてエコです。
この露出計で測った絞り値とシャッター速度を読み取ってダイヤルに設定して撮影します(追針式)。

そう、ただ露出計が付いているだけ なのよ。 でも当時は画期的なことでした。
単体の露出計を左手に持って、カメラを右手に持って撮影すると両手がふさがって困るでしょ?
カメラ本体に内蔵されているだけも両手が使えてアリガタイ。マミヤ16オートマットもそうでしたね。

私は個人的には撮影では露出計意外にもカズレーザー ... じゃなくてレーザー距離計を使うことが多いです。ときに三脚も使います。
改造と修理の試写が多いので露出のメモ(記録)を付ける筆記具も持ち歩いています。なるべくカメラ以外の荷物は少ないほうがいいなぁ。

 

【内蔵露出計の使い方】

(0)まずカメラを被写体に向けます。このとき受光面にカバー(フタ)があれば開いておきます。この個体にはカバーは付いていません。

(1)内ダイヤル外ダイヤルの二重になっているので、まず内ダイヤルのフィルム感度に合わせます。例えば ISO(ASA) 100

(2)次に針の振れから光の明るさの値を読み取り、外ダイヤルを回して同じ数値が▲にくるように合わせます。例えば 5

(3)その結果、例えば外リングが絞り値 (F11)、シャッター速度(1/5秒)となります。
  内外ダイヤルの上下に重なるように絞り値とシャッター速度値の組合せが表示されています。
  F16なら1/2秒、F8なら1/10秒、F5.6なら1/25秒、F4なら1/50秒、といった感じですな。

(4)お好みの組合せを選んでレンズ周囲の絞りとシャッター速度ダイヤルに設定して撮ります。

  ※1から12までの明るさの度合いはこの機種独特のもので、いわゆるLV値ではありません。

 
【 ISO100 の場合の露出計の読み方】 ※ 画像クリックで拡大表示

 

 
【 ISO400 の場合の露出計の読み方】 ※ 画像クリックで拡大表示

 

 

今日のPAY

オリンパスワイドの拡張改造では7台ぐらい、ジャンク扱いの捨てられそうなカメラを入手しました。

PENと同じぐらい OLYMPUS WIDE も球数は多いです。市場にあふれています。もっともシャッターが壊れたものダメレンズだらけ。
半世紀以上を経ているので当然といえば当然です。根気良く探します。もしくは自分で修理。ときに修理屋さんにタノムのも一案。
今回のオリンパスワイドシリーズの拡張ではオリンパスワイドE が510円でしたが、結果をみれば7台のなかでいちばん状態良く仕上がりました。

さて、今日の私的素敵Payは、

   
 
 OLYMPUS WIDE ヤフオクにて 送料別    ¥510 〜 ¥2500

 

 

 
 


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