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アナログ クラシックカメラ 銀塩フィルムシリーズ 白黒ネガフィルムの現像 補足編

記事:2021年6月1日

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今日のPAY

チェコ共和国のフォマ fomaのブランドの白黒ネガフィルム FOMA FOMAPAN ISO 400
いわゆるフォマパンです。チェコは映画も写真も熱心なお国ですな。
135(35mmライカ判) 100feet(30.5m)巻き1缶のお値段です。感度は ISO/ASA 400ナリ。
本来、缶入りフィルムは長尺の映画用ですが、もちろん切り出して使えば36枚撮りのパッケージよりもお徳です。
ちなみに旧型乳剤、つまり20世紀の仕様です。

データシートはコチラ PDF 
1+1希釈現像液での液温20度における D-76での現像時間は実測で11分、XTOLでの現像時間は9分30秒
※ D-76での現像時間は実測で11分でした(12分や13分は長すぎる) 。
 

・アマゾンから購入  9480円 送料無料

 

   

比較的よく見かける30m缶で購入できるモノクロネガフィルムとしては2021年5月現在では、
チェコ共和国のフォマパンISO400やアリスタISO100のほか、
英国のケントメアISO 100(=富士のACROS II )やイルフォード HP5 ISO400、アメリカのコダック 400TX などがあります。
その他、デッドストックといいますか、映画用の長期保管品の長尺フィルムはけっこう残っています。
映画の時代は長かったので今でも未使用フィルムはeBAYなどによく出てきます。
テープで封印された缶であれば、感度が多少落ちていることもありますが、まずたいてい使えます。
100フィートはおおむね30mなので、ざっくり計算すれば市販の36枚撮りパトローネなら15本分ぐらいでしょうかね。
よく撮る人は400feet巻きの缶を買うもよし。

  

 

【フィルム選び泥沼への誘い】 

現在生産されているフィルムと現像液。それに現存する過去の世界中のストックを加えると、かなりの選択肢があります。
とくに135フィルムは充実しており、フィルム選びに迷うほどです。
なんてシアワセな時代でしょう。
話が長くなりそうなので、銀塩フィルムと現像液に関して熱心な活動とわかりやすく丁寧な記事を掲載されている
東京オルタナ写真部さんの記事を以下に紹介しておきます。これもまたスバラシイ。ヤバイ!(←良い意味)

● いま買える写真用白黒フィルム全リスト 2020年:銀塩写真を始めたい人へ
https://tokyoaltphoto.com/2020/02/list-of-photographic-bw-films-2020/

Film Photography Projectでは、各種映画用フィルムを切って巻いてパトローネに詰めて販売しています。
映画史上の傑作フィルムと言われたイーストマンコダックのダブルエックス Double X や
ときに旧ソビエトや東ドイツ各社、あるいは航空用やレントゲン用のフィルム、コピー用マイクロフィルム、
限定モノで聞いたことのないフィルムなども、わざわざ手作業で切ってパトローネに詰めて売っています。
なんてこった! 一体何なのよ?この人達のしぶとい情熱は!
https://tokyoaltphoto.com/2014/11/film-photography-project/ 

ちなみに日本ではもう白黒銀塩フィルムは製造していません。儲からないことはどこの会社もやりませんからね。
最後の富士フイルムの ACROS はいったん製造を止めたのち ACROS II となって再発売されていますが、
パッケージに表記があるように MADE IN UK の英国製です(中身はケントメアのようなハーマンテクノロジー系)。
今となっては、企業は金儲けのためだけに存在し、趣味色の強い分野はクラウドファンデイングの時代になったのです。
フクザツな心境です ...

 

 


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