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え〜〜〜、ごく最近のことなのですが、ハーディガーディのキットが登場しました! アメリカの UGEARS社による小型の弦楽器。日本でもそろそろ入手できます。鶴田はいち早く入手してすでに組立を終え、短いデモ演奏も録画しました。結論からいえば、非常にユニークで工作の楽しさとパズルの謎解きと演奏の楽しみがひとつになった面白いキットです。これはクレーンとしてはゼヒとも紹介せねばならん!
そんなわけで、15年ぶり?に楽器作りのコーナーを設けました。名付けて 「ハーディガーディを作ろう(キット編)」← そのまんま。
この楽器、全長約44cmとコンパクト! 場所もとらずインテリアにうってつけ!? いえいえ、ちゃんと演奏できますよ。デザインもカッコイイ!
このキットにはマルチリンガルな詳しい説明書が付属します(英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、鹿児島弁 ... )。残念ながら日本語の説明は無し。それで、鶴田がテキトーに日本語に訳しつつ、補足説明を加えつつ、そして実際に私も2本目を作りながら「ここは要注意」とか、「これは手順を変えるべきだなぁ」等を解説していきます。付属の組立説明書に書いてないことを書かねば意味がありませんからな。とくに調整(調弦の説明やコットニング)は大事です。音程がおかしいので修正方法も説明します。完成後はガット(羊腸)弦に交換し、改造記事も掲載予定です。
皆さんも一緒に作りましょう!
キットならきっとうまくいく。
※ クレーンホームページをスマホで御覧になる場合は横向きのほうが読みやすいです。ちなみに当サイトの記事は原則、すべて拡大表示できます。
● STEP 0:はじめに
■ はじめに
■ ハーディガーディのキットを入手しょう
■ ハーディガーディのキットの仕様と特徴(なりたち、構成、仕様、価格)
■ そもそもハーディガーディって何?
■ たんにキットを組み立てるのはつまんない?
■ ケガにだけは御注意ください。
■ このキットの組立ての動画(YouTube)2021年12月12日追記
・2017年12月4日
● STEP 1 :組立説明書と下準備
そろそろキットは届きましたか? 到着を待つ時間も楽しいものです。
その前に読んでおいて欲しいことをあれこれ書いてみますた。
■ このキットの組立説明書について(日本語訳をつくりました)
■ 先にやるべきコト
■ 失敗しそうなトコロ
■ 接着部分について(自己責任部分)
■ その他
・2017年12月9日
● STEP 2 :ホイールの組立
最も大切なホイールです。音量や音色にも影響します。しっかりサンディングしてなめらかにします。
■ ホイール板のピン留め
■ ホイールをサンディングする
■ ホイールの軸を組む
・2017年12月14日
歯車のバリ取りとロウ塗りは地味で根気が要りますが基本にして重要な作業です。
■ ホイール軸受ユニットの組立て
■ 演出歯車の組立て
■ ボディ組立て
・2017年12月16日
随所にこだわりと味のあるギミックが見られるキットです。よく考えて設計してあります。様々なTipsもまじえつつ解説しました。
■ ブリッジユニットの組み立て
■ 表面板にブリッジを取り付ける
■ テールピースユニットの組み立て
■ クランク歯車の組み立て
■ 歯車の欠けの補修例
■ 表面板でハコを閉じる
・2017年12月20日
驚いたことにキーにはスプリング機構を備え、糸巻きはまさかの機械式変速2ギア、ドローン弦にリフター装備、キー戻りノイズミュート機構、などなど開発チームの遊びっぷりが発揮されています。深いコダワリ、奇跡のキットを堪能すべし。
■ キーの組立て
■ 糸巻の歯車の組立て
■ ペグボックスの組立て
■ キースプリングの組立て
■ キーボックスの組立て
・2017年12月22日
次はペグとクランクハンドルの組み立て、そして遂に組み立て完了です!
■ ペグの組立て
■ クランクハンドルの組立て
■ ペグをヘッドに取り付け
■ キーボックスとハンドルと本体の合体:組み立て完了!
・2017年12月24日
● STEP 7 :調弦と調整
鶴田はいつも言うとります、調整がいかに重要であるか。これでもかと動画を撮りまくってわかりやすく書いたつもりです。
■ 弦を張る
・ 松ヤニを塗る
・ 松ヤニをはがす
・ 良いチューナーを準備する
・ リフターについて
・ 弦のサンディング
・ ホイールの回転方向について
・ てっとり早いミュート
■ D(レ)に調弦する
■ G(ソ)に調弦してみる
■ コットニング(綿巻き)
■ 演奏してみる
■ 追記:きしみ音を軽減(潤滑剤) 2018年1月5日追記
・2017年12月27日
● 補足1 :音程の修正
完成して弾いてみたけど何だか音程がおかしいような? その理由と対処方法を説明しています。弦長が恐ろしく短い楽器なのでキーを押す深さによっても音程は微妙に変わるのです。キーの押し込み深さの修正方法も併せて書いておきます。
■ 音程を修正する(タンジェントの位置修正)
■ キーストロークの深さを制限する
・2018年1月1日
● 補足2 :弦選びをもちっと詳しく
ハーディガーディのための弦選びです。STEP7 でおおまかな弦選びについて説明してはいるのですが、もうちょっと詳しく書いてみました。なによりハーディガーディはホイールによる擦弦楽器ということで様々な特徴があります。強く大きな音量から、低くやわらかい音色まで。調整と弦選び、大事です。また、ガット(羊腸)弦についても補足しています。よくわからん、という方は御相談ください。
■ 弦選びとサドル調整のおさらい
■ 付属の弦と置き換え弦の候補
■ ドローン弦をオクターブ下に調弦(さらにオクターブ下も)
■ 結局のところ
・2018年1月4日
● 補足3 :改造編
補足の3つめです。ここでは比較的容易に加工できて便利なメロディ弦のミュート(リフター)の取り付けと、上級者向けのドローン弦増設です。追加したロングドローンは太い羊腸弦や巻弦などを張って極低音を鳴らすのにも最適です。
■ メロディ弦にミュートを追加する
■ ドローン弦を追加する
・2018年1月6日
● 補足4 :調弦&演奏例
実際の音はどうなのか。弦のゲージを変えたり、張力を変えたり、キーを変えたり、基準ピッチを変えたりと、あれこれ実験するのも楽しいものです。効果を確認するのは曲を弾くのがいちばんわかりやすいと思いつつも、上手な演奏ではないのであくまで参考程度に聴いてください。今後はここに曲を追加していければと思います。
■ あれこれ調弦や設定を変えて弾いてみよう
・「夏の思ひ出」
・「遠き山に日は落ちて」
■ 「Jingle Bell」:ハーディガーディ演奏サンプル 編曲・演奏(鶴田誠) December 21, 2017
■ 「喜びの歌」:ハーディガーディ演奏サンプル 演奏(鶴田誠) December 27, 2017
・2018年1月13日
● 補足5 :文献
演奏のレパートリー拡充の参考になりそうな曲集について書いてみました。また、ハーディガーディに関する日本語の資料は現時点では皆無に等しく、海外を探しても決して多くありません。貴重な文献を2つ紹介しておきます。
■ このHGキットで弾けそうな?曲集
■ ハーディガーディに関する文献
・2018年2月1日
● 補足6 :絵はがき
ハーディガーディの登場する絵はがきを数枚掲載しておきまする。いずれも1900年代初頭のもの。
● Les Chansons de jean RAMEAU illustrees(仮題) 1920年頃 ジャン・ラモー / Jean Rameau
● Garçonsde la Montagne / お山の男子たち 1913年1月17日 ボリス・ラポポートさんからの手紙
● Coll. G. G. et fils, Chateauroux 1933年2月2日 バグパイプとハーディガーディの楽団
・更新日:2018年4月22日
・最終更新日 :2018年4月22日