● さて今回はこだわりの弁当をご紹介しましょう。一見すると弦楽器製作とは何の関係もなさそうですが、じつは全く関係ありません。私は故郷を離れて上京して以来、まともな魚介類が恋しくてたまりません。ゼイタクではなく、ただ「ちゃんとエビの味がするエビ」を、「カニの味がするカニ」を食したいだけなのであります。
この大漁屋さんというのは釧路市に本拠地がありますが店舗ではなく港から買い付けている事務所のようなものらしいです。営業窓口は関東では横浜にあり、私が電話で問い合わせたところ売り場を固定しておらずデパートの催し物にあわせて全国各地で1週間程度の短期間限定で(それこそゲリラ的に?)登場するのだそうです。ですから出店の時期は未定で、その売り出しを確認したらお客さんがすぐに集まってきて売り切れは時間の問題とのこと......だから広告もしない。そういうわけで私のホームページにも問い合わせ先は記載しませんが、みなさんのお近くのデパートなどで見かけたらぜひ一度はご賞味あれ! うまいです、鶴田の保証付きです。
はじめてこの大漁屋さんの弁当を食べたのは忘れもしない2000年11月25日、京都駅地下の伊勢丹にて帰りの新幹線で食べるための夕食を物色していたところ偶然発見・捕獲したのでありました。そして今回、2001年1月31日に八王子そごうデパートの地下で再会したものです! 嗚呼感動の再会! カウンターの前にひざまずき感涙に打ち震える鶴田をご想像ください..........。上の写真は「大漁弁当」といいまして、このほかにも「漁匠弁当」、「カニ弁当」、「いくら弁当」などがあります。買ったら冷蔵庫に入れてはいけません、味が落ちます。その日のうちに食べましょう。醤油もかけずにそのままいただくのが最もゼイタクで美味しくいただく作法であります。
ちょっと解説しますと、基本的に小振りなワッパで組まれた器の底にご飯が敷き詰められ、その上にエビ、ウニ、ホタテ、カニ、イクラ、鮭フレークが山盛りになっているというじっつにシンプルな弁当です(カニに隠れて鮭フレークは上の写真に写っていない......)。これに卵焼きの細い短冊とショウガ数枚が添えられていますがウニの層でやはり上の写真では確認できません。「カニ弁当」や「いくら弁当」は具の種類と比率が異なるだけで基本的にはこれと同じコンセプトの弁当です。あまりに山盛りのためどこから手をつけてよいのか困りますが、ボロボロこぼしつつ我を忘れて脇目も降らず堪能されたし。至福の時間がゆっくり流れてまいります..............南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏....これを食わずして成仏できましょうや?
● 備考:京都で食べたときはこの写真より具の盛りが大きかったです....かなり......(なんたってフタが閉まらなかったんだから)。しかも八王子では値段がちょっと高くなっていました......食文化は関西のほうが豊かだという説は本当かもしれません。
● 「漁匠弁当」は大漁屋の登録商標です。あぁ、また喰いたくなってきた....... 。