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 15. ライニングの加工と接着  側面板に沿わせる

 

ライニング加工の前にネックジョイント部のほぞを欠いておきましょう。今回はルータを使い、ネックの突起部と合わせることにしました。もし I 型のほぞであればノミで充分です。

 

ルータは高回転なのでもっとしっかり固定するか治具をこさえて作業したほうが安全です。マスクと保護メガネも着用したほうがいいでしょう。ルータは切削中にこまかい木クズが飛び散るのではっきりいって使いたくありません、部屋中が木粉だらけ....。

 

さて、ライニングです。これは表面板とボデイの側面板、または裏板とボデイの側面板を接着するための縁取りのような「のりしろ」だと思えばいいでしょう。スプルースの板を削っていきます。表面板側のライニング材はまっすぐでかまわないのですが裏板側のライニング材はアーチに合わせて作成することにしました。

ちなみにジョバンニ.B.ファブリカトーレのギターはたいていライニングがありません。表面板側にも裏板側にも。

 

写真のように上の2本の板が裏板用です。やや曲がったようにカットしてあとはカンナでなだらかに丸みをつけていきます。ボディに接着したあとに裏板との接着面はカンナでならします。

 

ベンディングアイロンで木型に合わせて曲げていきます。厚さは約2.5mm。

 

おおむね表面板側と裏板側の2組のライニングが曲がりました。

 

じつは若干のひねりを加えているので曲げのきつい部分は木材がふくらみます。

 

あとは軽くサンディングします。この作業は必ずしも必要ではありません。昔のギターではささくれだったものを見かけることもあります(国にもよる)。

サンディングはすべての作業において頻繁に行う木工の基本ですが、番手(目の粗さ)の選択と目詰まりしにくいサンドペーパーを選ぶというのがポイントですね。あと粉末が漂うので、できれば風通しのいい場所でマスクを着用したほうがいいかでしょう。 

 

 


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