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 6. 表面板切り出しと接着  表面板切り出し

 

表面板の接着剤が乾いたら糸のこで切り出します(カッターでも可能です)。もし糸のこ盤で切り抜くなら袖の長さ(リーチ)に注意しましょう。このとき実際の表面板の輪郭ラインよりも5mmほど大きめに切り抜きます。

 

さて、ここからが問題です。私の場合は主にミニカンナとスクレーパで表面板の厚さを調整していくのですが最後の塗装前の仕上げで表面板をサンディングするとやや厚さが薄くなりますのでそのことを考慮しながら削っていきます。私はギター製作では高音側をやや厚め(2.4mm〜3.0mm)、低音側をやや薄め(2.0mm〜2.3mm)にします。リュートはネック側をかなり厚く、ブリッジ方面を薄く削ります。

 

カンナ掛けの作業はシックネスゲージで厚さをチェックしながら行います。カンナの刃はごくわずかの長さだけ出します。楽器専用のコンタクトポイントが丸いチックネスゲージも市販されていますのでこの作業ではそのほうがいいかもしれません。以下の写真のものはコンタクトポイントが平らなのでこのような用途には使いづらいです。丸い材料の直径を測るような場合には逆にこのほうが正確に計れます。

 

薄い板にカンナをかけるのはちょっと工夫が必要です。ズルズルと滑ってしまうので私は以下の写真のようにストッパーを接着した板を準備してその上に表面板をのせて削ります。名付けて「TSULTRA Soundboard Stopper」なのだぁ〜〜っ!

 

 

 

あとはサウンドホールとロゼッタですが、私はカンナ掛けした表面板はこの状態で数日間乾燥させるようにしています。そのあいだにネックなどの作業を進めればいいのですが、今回は説明進行の都合上さっさとサウンドホールとロゼッタの作業を解説します、さあ次へ!

 

 


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