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 9. ネック:ヒール

 

さきに荒削りしておいたヒールを本格的に成形していきます。まずノミでおおまかな形状に整えます。このとき黒檀の薄板を巻くことを考慮してわずかに小さめの寸法に削ります。

 

 

ときどきネック側と摺り合わせて具合を見ます。まだだいぶネック側の黒檀板が厚いのですが、じつはヒールとの接着の噛み具合をみてあとでさらに削って薄くし、最終的には両者がピッタンコになるようにします。

 

 

ピッタリ合うまで何度でも削りなおします。

 

 

接着面はニカワをたっぷり塗布しないとかなり染み込んでしまいます。

 

 

さて、接着剤が乾いたらヒール部分の黒檀巻き作業です。もう少し先端を絞り込んだほうがよかったかなぁ? この部分もただ三角に削れば良いわけではなく、うねりを伴った窪みを彫ってやらねばピッタリ合いません。とくにヒールの両端部はまさしく3次元加工なのです。もちろんメイプルのスペーサもヒールの先端にかけて細くなるように削ってから挟んで接着しなければなりません。

 

 

 

ここです、ココ。カレーはCoCo一番屋(おっと関東〜関西地域限定ネタですなぁ)。ここんトコロが一番難しいのであります。

 

 

 

苦労の末、ようやく巻き上がりました。スペーサも不自然にならないように揃えねばなりません。

 

 

あまりにも苦労したのでアップで写真を撮っておくことにしました(笑)。私の場合、こういったときのためにデジカメにマクロ撮影モードは不可欠なのです。

 

 

ヒールのキャップ(ヒールカバー)はボディと接着が終わって、最後の仕上げのときに私は付けることにしています。いやぁ〜〜〜今回は難関が多いです。

 

 

ボディとの接着にはほぞを使わず、このまま直付けします。バロックギターでは「ほぞ」を使わないものも多かったようです。以外と思われるかもしれませんが強度的にも充分なんですよ、これが。

 

 

おおむねネックとヒールができてきました。

 

 

ボディと接着する面は削って合わせます。現段階ではおおまかに仕上げておきます。

 

 

ネックの加工のうち、残すはヘッドストックです。引き続きまいりましょう...........。

 

 

 


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