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工程説明ページ


 1. テンプレートを作る

さて、手始めは材料及び図面の入手です。材料については「ギター製作ちょ〜入門」と「リュート製作ちょ〜入門」のコーナーを参考にしてください。リブの材料は一枚板でもかまいませんが今回のように細帯板にするのであれば木材店と相談したり海外の木材店Rivoltaさんや国内の大和マークさんに相談してもよいでしょう。

さて、まずは図面をもとに型紙(テンプレート)を作るところから解説してまいりましょう。図面は前記のとおりG.A.Lから購入してください。型紙は文字通り紙でもかまいませんが私はセルロイドを使うことが多いです。インチとセンチメートルの単位換算のための電卓を携えて、イザ! アントニオ・デ・トーレス! .......おっと、トレース!

 

 

作業は至ってカンタン。油性マーカーで図面に重ねたセルロイド板の上から表面板の輪郭をトレースし、カッターで切り抜きます。あわてずゆっくり作業しましょう。

 

 

型紙をもとに木型(モールド)を作りますが、ギター作りにおいて型(モールドあるいはソレラも含めて)は非常に大きな役割を果たし、正確なシェイプと作業の効率アップがはかられます。当時のバロックギターは木製のモールド(外型よりむしろ内型が多かったらしい)でリプの張り合わせ作業はピンでリブを内型へ固定していたようです。楽器によってはリブにピン痕が残っているものもあります。この木製の型は一度作ってしまえば半永久的に楽器を量産可能なわけですが正直いって彫りだし造形が面倒です。今回、木製の型も検討していましたが鶴田は同じ型で多くの楽器を作るつもりは今のところありませんので、苦労して型(モールド)を作っても1本完成した後は同じ型が再登場する機会はほとんどありません。そこで今回は新たな試みとしてウレタン樹脂で安価にしかも楽をして成形してみようと思います......読者の皆さんにとって楽器作りが少しでも手軽ななものになればと考えます....。手始めに正確なシェイプのガイド役となるフレームを作ります(次の写真を参照)。さきのテンプレートをもとに1cm厚さの合板を輪郭に沿って糸ノコでくり抜き、ヤスリで仕上げたものです。できればこれと同じものを数枚重ねるかもしくはもっと厚い合板にしたいところです。

 

さて、これに外壁を追加して型としますがその前にリブとブロックといったいくつかのパーツを切り出して準備しておきましょう。

 

 


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