ライン
装飾された楽器のページ
「19世紀ギター編」

「17/18世紀ギター編」はここをクリック!


オリジナルの楽器には、真珠母貝、象牙、鼈甲などで
豊かに装飾されているものが多く残されています。

「装飾された楽器は、むしろ美術品で、実用品としての使い勝手は悪い」との
意見はしばしば聞きますが、私の経験ではそれはまったく間違いです。

装飾された楽器は単価が張るため、表面板、裏板などの材料の質が高く、
また優れたクラフツマンによって製作されている場合が多いのです。

装飾された楽器とシンプルな楽器の音の出方は確かに異なります
シンプルな楽器は、ボディ全体が均一に鳴りやすく音量もある場合が多いのですが、
装飾された楽器は、より複雑で修辞的、品位が高く語るような鳴り方をする場合が多いのです。
音量はそれほどなくとも、音色が複雑な分、音の通りは良いものです。

そこで、私自身は大きなホールや大きなアンサンブルには
装飾の少ないコピー楽器を用いていますが、
響きの良い会場でのソロコンサートには、装飾されたオリジナルの楽器を使っています。


フランスの名工プティジャンのギター
パリ/ミルクール 1810年頃
 

ごらんのように表面板全面に真珠母貝の装飾が施されています。

モチーフは真珠貝


ブリッジも相当に凝っています。


裏横は見事なバーズアイ・メープル!

敏感で鳴らしやすい楽器ですね。
ふるいつきたくなるような音でレガートに鳴ります!


装飾19世紀ギターの代名詞! ポンズ作のギター
(ロンドン/パリ 1830年頃



これも真珠母貝の装飾・・・ただし幾何学?模様。


ブリッジピンにも注目!


やや重めの音です。パノルモ系とフレンチの中間的な色合いでしょうか。



薔薇のギター
ロンドン 1850年頃?


真珠母貝の装飾が表面板一面に!
表面板の形もセクシー?

装飾モチーフは薔薇の花です。


裏横は品の良いブラウン色、
材料は・・・ラコートなどによく見られるマホガニー系?


この楽器、ひそかに「恋におちて」ギターと呼んでいます・・・
(といーきーをしーろいーばらにかえてーぇ)っていうやつね、古い?
高音が歯切れ良く、低音は豊かに鳴る楽器です。


リボー・イ・アルカニス作のギター
バルセロナ、1890年頃
 

ミゲル・リョベートが愛用したというリボー・アルカニスの楽器。
真珠母貝と木による繊細な装飾です。


裏横は最高級の柾目のハカランダ!


ヘッドやペグも装飾されています。


タッチに敏感であるとともに、ある種のおおらかさも兼ね備えた名器!です。
メール                             「楽器フェチ」にもどる
ライン