竹内太郎の新しいソロCD
「アフェットォーソ 〜愛情を込めて〜:18世紀のヴィルトゥオーゾ・ギター音楽」



2010年夏に新しいソロCDの録音を行ないました。

J..C.バッハ、ジェミニアーニ、シュトラウベ、ヘンデル、メルキなど18世紀後半のオリジナル・ギター作品を
ランベール作バロックギター、プレストン作イングリッシュギター、ペリー作イングリッシュギターを使って録音しました。

レーベルは「フォリアス!」と同じDeux-Ellesです。

前作「フォリアス」をリリースした直後から企画は立てていたのですが、
その後数年間に渡ってコンティヌオの仕事(ナイジェル・ケネディやOAEバロックオーケストラとの共演など)
が忙しくなり、実現には少し時間がかかりました。

(バロック)ギターは17世紀を黄金時代とします。コルベッタ、マテイス、サンスなどの名手が輩出し、
チャールズ2世やルイ14世など王侯貴族を中心にギターは愛好されました。
高度な音楽性と技巧を持つ独奏曲が多く書かれ、オペラやバレにもギターは重要な役割を担っていました。

18世紀に入るとギターは徐々に人気を失いますが、世紀の後半には再び注目を集めることになります。
パリではメルキやバイロン、ルモアーヌなどの5コースギター曲集が人気を呼びました。
イギリスでは、金属弦を張ったシターンの一種「イングリッシュギター」が爆発的に流行し、
ジェミニアーニ、シュトラウベ、クリスチャン・バッハなど当代一流の作曲家が作品を残しました。

これらは音楽的にも価値高く、弾いていても大変楽しい作品ばかりですが、
この時代のギター音楽を取り上げたCDはこれまでにも殆どありません。

僕はこの数年、ツアーから戻った余暇にはロンドンの大英図書館に日参して資料と楽譜を検索、研究し、
オリジナル楽器の検分と入手、修復に心を砕き、ガット弦と歴史的な金属弦、18世紀仕様の巻き弦の製作注文と実験を繰り返し、
17世紀とは大きく異なるテクニックとスタイルを研究し・・・、録音の準備が整ったと思ったときには10年が経っていました。

今回、レコーディングを敢行?できたのは嬉しい限りです。殆どの作品が世界初録音です。

共演者にはジュディ・ターリング(ヴァイオリン)とテリー・チャーストン(チェンバロ)。彼らの演奏楽器も18世紀のオリジナルの名器です。
ことに今回はクリストファー・ホグウッド氏所有のカークマン作オリジナル・チェンバロの貸与を受けることが出来ました。

音作りと編集にリュート、ギター、チェンバロの録音の専門家ジョン・テイラー氏を迎えることができたことは大きな喜びでした。
ジョンはこれまでにクリストファー・ウイルソン、ナイジェル・ノース、エリオット・フィスク、ロベルト・バルトなどの録音を行なった名プロデューサーです。

録音はロンドンの北、ウエストンの古い教会にて行いました。
都会の騒音とは無縁の静かなカントリーサイドですが、
それでもたまに上空を飛ぶ飛行機の音などを避けるため、ソロの録音は深夜にも行ないました。

リリース時期は2011年の初冬になる予定です。リリース時にはWebでもアナウンスしますし、
日本でも記念ツアーなど行なうことになるでしょう。

どうぞご期待ください!

J.C.Bach  Handel  Geminiani  Straube  Merchi      Deux-Elles

Virtuoso guitar music of C18th on original instruments

Affectuoso!                  Taro Takeuchi







































ジャケットのドラフト版


新CD「アッフェトーソ 〜愛情豊かに〜:18世紀のヴィルトゥオーゾ・ギター音楽」

演奏

竹内太郎(バロックギターとイングリッシュギター)

ジュディ・ターリング(ヴァイオリン)

テレンス・チャールストン(チェンバロ)

 

収録曲

シュトラウベ:イングリッシュギターの為の組曲 (14分)

J.C.バッハ:イングリッシュギターとヴァイオリンの為のソナタ (15分)

ジェミニアーニ:感傷的なメヌエット(6分)

シュトラウベ:イングリッシュギターとチェンバロの為のソナタ (17分)

ヘンデル:メヌエット(4分)

メルキ:スペインのフォリアによる大変奏曲 (16分)

 

使用楽器(全て18世紀のオリジナル)

バロックギター:Lambert, Paris, c.1770 (A-387

イングリッシュギター in CPreston London ,c.1770  (A-415)

イングリッシュギター in APerry, Dublin, c.1760  (A-415)

チェンバロ:Kirkman, London, 1759(サー・クリストファー・ホグウッド氏からの貸与)

ヴァイオリン: Benoist Fleury, Paris, 1759 (transitional style bow by Daniel Latour)

 

2011年春リリース予定

詳細:http://www.crane.gr.jp/~tarolute

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録音の様子

録音会場のウエストン聖三位一体教会



第1日:ジェミニアーニのメヌエットとメルキのフォリア(ランベール・ギター使用)



第2日:ヘンデルとシュトラウベ(プレストン・イングリッシュギターとペリー・ギター)





最終日:J.C・バッハのソナタとシュトラウベのソナタ(プレストン・ギターとFleury・ヴァイオリンとカークマン・チェンバロ)


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