私的素敵頁:携帯電話用コンバージョンレンズ

K-180, K-038, K-400(株式会社トダ精光)

記事:2009年7月25日公開

- (C) 2009 Makoto Tsuruta / CRANE Home Page / Shiteki Suteki Pei -

 


   

私的なPAYを自己満足的に紹介し、どうだ!すごいだろぅ!? と記事を書いたら、そんなのとっくにみんな知ってたりする、そんなコーナー。それがCRANEの私的素敵頁(してきすてきぺい)。 ようやく新アイテムを紹介する時間がとれました。今回もナイス・ペイ!をお楽しみください。



今回の私的素敵PAYアイテムは携帯電話用コンバージョンレンズ <マグネットマウント> です。

ホント、ゴブサタしちゃってるこのコーナーですが、今回のアイテムは携帯電話のカメラ用コンバージョンレンズです。しかも3種! そう!まとめて3つ買っちゃった。何に使うのかって? カメラに興味のある方なら御存知でしょうけれど、わかりやすくいえばレンズの機能を拡張してくれるオプションパーツですな。最近の携帯電話にはたいていデジタルカメラを内蔵していて、いつでも気軽に撮影ができるわけですが、画素数が増えてレンズや回路が進歩しても、撮れた写真は「いまひとつ!?」なんてことが多かったわけです。かくいう私も「ケータイのカメラなんて低画質でオマケだぁ」と思ってました。でも、楽器の修復で携帯電話のカメラを使うようになってからは、あれこれ工夫して楽しみ・利用するようになりました。え? 携帯電話のカメラってレジャー用のオモチャじゃないの? 圧縮されてキタナイ画像でしょ? なんで弦楽器の修復やねん? と思われるかもしれません。

私はケータイを持ち歩くこと自体がニガテ。ふだんはなるべくケータイは持たないようにしてます。周囲からは「ケータイをケータイしない人」なんて呼ばれてます。イマドキのナウいヤング達には「ケータイ持ち歩かないなんて、あり得ない! ヤバイ!」なんて驚かれたりして..... 。しかも私の場合、 i-mode とかのインターネットサービスは契約すらしておらず、ケータイはボイスのみの利用です。なぜなら、文章を書く仕事が多いので、ケータイだと、自分の思うように文章が綴れないから。自分の考えや意志や感情を顕す「文章」をもっと大事にしたいのです(いずれ使いやすい文字入力端末が登場したら検討するつもり)。
そして、じつは私のケータイ電話活用のメインは楽器内部の撮影なのです。そのあたりの話も含めて今回はお話ししましょう。

製品のパッケージはこんなカンジです。

トダ精光 ケ-タイレンズ 超超広角Fish Eye K-180
トダ精光 ケ-タイレンズ 超広角0.38倍  K-038
トダ精光 ケ-タイレンズ マクロ/接写 K-400


レンズとケイータイ本体は磁石で携帯電話にペタッ!とくっつけるだけ。撮影が終わったら、ポイと剥がすだけ。カンタン! 他社のものはシールや金具でボディに固定するのに対して、このトダ性交、おっと、 トダ精光の製品は秀逸! メーカーによると磁気が機器に影響をもたらす心配も無いそうです。各製品にはストラップ用のヒモとレンズキャップとマグネット用金属リングシールが付属します。K-180にはさらにポーチが付いてきます。



【 K-180 】

フィッシュアイは魚眼レンズとも呼ばれ、この製品は、なんと!画角が180度もあるのだ! おかげで撮影者の手まで写ってしまうほど(ひぇ〜〜!)。あまりの強引な仕様なので、写した写真はレンズの外側にいくほど歪みが増えて描写が汚くなる傾向があります。まぁ、やむおえません。画質をかなり犠牲にしても、ちゃんと画角180度を堪能できるようになってます。目の前のもの全てを我がモノにできるレンズです。画質よりも構図を愉しむレンズと考えるほうがいいでしょう。気に入ってます。



【 K-038 】
超広角0.38倍も超広角のレンズで、上記の魚眼レンズほどではありませんが、これもかなりの画角を実現します。広角系レンズでは周辺光量不足も問題になりますが、この製品は案外良くできています。上記のフィッシュアイと比べると無理が少ないので比較的画質が綺麗です。両者を比較してみましたので以下の実写例を御覧ください。周囲の映り込む範囲/画角と、丸いレンズ状に写った写真の中心から外側にかけての画質の違いに注目。なお、撮影するにあたって、ケータイにズーム機能が付いていれば最大広角にしたほうが効果的です。


鶴田の作例:書斎(左がK-180で右がK-038)

・NTT DoCoMo FOMA D905i




【 K-400 】
この製品はマクロレンズです。マクロ/接写のレンズは被写体に限りなく近づき、あるいは拡大して撮影したい場合に使います。この例ではミニチュア・カーを撮影しています。なにもオプションを付けずに撮影した場合と、このレンズを付けた場合とを比較してみました。レンズには近づき過ぎるとピントが合わなくなる距離(最短撮影距離)があるわけですが、この製品を使えば、かなり寄れることがわかります。もともとカメラ自体に「マクロ/接写」の機能が付いている場合はチューリップのマークのボタンで設定できます。それに加えて、この製品を装着すれば、さらに、さらに寄って撮影できるというわけです。

鶴田の作例:Smart ミニチュア・カー(BUSCH社製 1/87スケールモデル)

NTT DoCoMo FOMA D905i でフツ〜に撮影
同じ状態で、それにK-400を付けて撮影

さらに携帯電話のマクロ機能で撮影




弦楽器の修理・修復

それで、以前は楽器の修復にはストリングCAMを使うことが多かったのですが、この携帯電話を買ってからはケータイのほうが専らギターの内部撮影に活躍しています。今回のトダ精光の製品でさらに広角撮影ができるようになり、構造把握に重宝しています。以下の写真はManuel Lopez(SPAIN/Cadiz)による1856年のギターの内部です。

楽器内部写真1:4本のファンブレイシングや1856年と書かれたラベル、補強シーム用の紙、側面のチューニングフォークが確認できる
楽器内部写真2:ネックのブロックと木目や構造、ボディと側面板の補強シーム用の紙、テンテロン(ペオネス)の状態が見える


ギターの場合はサウンドホール直径が比較的大きいのでこういった携帯電話での撮影が、幸いにもうまくいっています。ウクレレやマンドリンのような楽器ではこうはいきませんので、いまだにStringCAMを使っています。最近の携帯電話のカメラはHD品質で撮影できるので修理・修復のみならず、レプリカ製作や資料蓄積にもおおいに役だっています。



今日のPAY


トダ精光でも直販していますが、今回はAmazonにて購入。検索するときは、一般のデジタルカメラやビデオカメラ向けのレンズと間違えないように御注意あれ。なお、携帯電話の機種によっては本体形状によりうまく装着できなかったり、画像の隅がケラれることもあります。 任天堂(ニンテンドー)DSiやタカラトミーのxiaoでも使え、iPhone用のアダプタも開発されています。


トダ精光 ケ-タイレンズ マクロ/接写 K-400 ¥1,864
トダ精光 ケ-タイレンズ 超広角0.38倍  K-038 ¥1,886
トダ精光 ケ-タイレンズ 超超広角Fish Eye K-180 ¥4,047

3つの合計は7797円ナリ。




K-180は画角を活かした作品づくりを

携帯電話のカメラの場合は、日頃から持ち歩く習慣がある人にとっては常に撮影のチャンスがあるわけで、手軽さという点では特筆すべきでしょう。今回の製品のうち180度の画角をもつ作例をオマケで掲載しておきます。画角180度のレンズというのは一眼レフやレンジファインダーのカメラを含めて、なかなかお目にかかれないレンズなんです。35mmフィルム換算のカメラで市販されている超広角レンズとしては12mmや15mmがありますが、画角は120度程度。K-180はちょっと貴重です。入手された方は、この画角をおおいに楽しんでいただきたいと思います。


鶴田の作例:「体育館」

・NTT DoCoMo FOMA D905i
・K-180






【関連サイト】

株式会社トダ精光 のサイト http://www.toda-seikoh.jp



【パッケージより】

携帯レンズ180Fisheye
携帯レンズ038WIDE
携帯レンズx4マクロ







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