私的素敵頁:ちょい古デジカメ X100

ギミックも画質も素晴らしい ... しかし絶望的に遅い
記事:2018年7月16日

- (C) 2018 Makoto Tsuruda / CRANE Home Page / Shiteki Suteki Pei -

 

夜中にワインを飲むと無意識のうちにポチッ!とやってしまい、数日後の「お届け物です!」にびっくりしながらも全く反省しない、学習しない。懺悔しながらも、これにしか無い魅力があるのだからと自分を納得させる。それが鶴田の「私的素敵頁(してきすてきぺい)」のコーナーである。
灼熱と大雨と高湿度でジャングルのようにうだるこの時期もしぶとくナイス・ペイっ!

 

 
今回の私的素敵PAYは古くて遅いくせに高価なデジカメ Fujifilm X100 です。

ごく個人的な備忘録で書いているこのコーナー。今回は何を血迷ったのか7年前に発表されたデジカメの紹介です。まずはタイトルの写真を御覧ください。


 左:パナソニック社の LX100(2014年11月13日発売 10万円 24mm相当〜75mm相当ズーム) 

 右:富士フィルム社の X100(2011年3月5日発売 12.8万円 35mm相当単焦点)

名前が似ているのは偶然でしょうか。左のオリンパス Lumix LX100は2015年9月以来、現在までメインで使っています(2018年7月現在)。
そう! 2015年9月の帰省の機会にフンパツして買った LX100 です。大活躍して実家の石橋やら鉄橋やらを撮りまくり、最後はマムシにかまれて平気だったという例の事件です。その後、このカメラの扱いに慣れて描写が気に入ったので、重たい一眼レフ E-M5 は防湿庫にしまい込んでいました。

マムシ事件ののち3年ほど過ぎた今でもやっぱり LX100 ばっかり使っているのでした。LX100を買う前までメインで使っていたデジカメは オリンパス OM-D E-M5 + 12-40mm F2.8 いわゆるレンズ交換式のフツーの一眼レフでした。ところが LX100 はレンズ一体型なので撮像素子の清掃ができず、チリの混入が撮影した画像に映り込むため困っていました。いよいよ先日、秋葉原のパナソニックでオーバーホールと清掃をやってもらいました。あぁ、スッキリした。まだまだ酷使することになりそう ....


それで、ふと思ったのです。これが壊れたらどうしよう?

なにしろホントに毎日撮っているので、LX100が故障したらしばらく困るワケです。スペアが必要です。新しいカメラを選んで自分なりに手足のように使いこなせるまでおおむね二週間かかります。それにこのモデル LX100 は製造中止になったあとは事実上の後継機が有りません(その後LXというシリーズの新しいモデルは出ましたが性能は向上しないどころか低下して2018年秋以降の新モデルが期待されてています)。個人的にはマトモな後継機は出ないと考えています。価格も上がるだろうし。
それなら、同じカメラをもう一台買おうかと考えるのが鶴田的思考。2018年7月現在では新品はほぼ残っておらず、あっても8万円以上。中古だと4万円ぐらいです。私が2015年9月に LX100 を買ったときは新品で 65375円(送料込み)でした。しかし、今になって4万円で状態の悪い中古をつかんだ場合は、ちょっとねぇ .... 。それで方針転換。同じ4万円予算で以前欲しかったデジカメを探そうと。

結果、ずっと気になっていたけど高くて手が出なかった富士フィルムの初代 X100 を選んでみたというわけですよ。はい、コレ!


 今回の私的素敵Pay:富士フィルム社 Finepix X100 中古 36980円(送料込)

  

 

高いのか安いのか?

このX100ですが、2018年7月現在の中古の相場は3万円前後。7年前のカメラだってぇ!?
2011年発表のデジカメにしては高いような気がします。しかし当時は高級モデルでした。なんといってもパナソニックの LX100 よりも一足早くAPS-CサイズのCMOSという大きな撮像素子を備えていただけでなく、本体の素材やハイブリッドモードのファインダーなど、ギミックとしても凝った仕様。しかもMADE IN JAPAN。 価格も当時の定価は12.8万円。レンズと本体の合体する一眼レフのデジカメは大きくて重くてかさばり、デザインも車のそれと同様にマンネリ化している時代(今でもそうかも)。対極として軽量でコンパクトで高画質なデジタルカメラを求める声も多かったのでしょう。今になって見ると昭和のお父さんのカメラに見えます。

X100の発表以降は大人気で、その後も後継機が発表され(後継機はいまだに高値)、純正のほか社外品のオプションも多数販売されました。写真にあるハーフの革ケースは現在でもX100専用で販売されているものです(底部バッテリー部分開閉式で凝った作りでありながら1400円:社外品)。鉄カメラみたいでカッコイイのよ、これが。

実際に使ってみて、いちばん感心したのはやはり自然な描写でした。フジノンレンズに拠るところが大きいのでしょう。やはり3万円は安いのか?

 

しかし ... そうはいっても、後発のパナソニック社 LX100 のほうがカタログ的には高性能なんですね。
2014年発表のパナソニックLX100は2018年のいまだに人気です。シャープで発色も良くRawの連射も速く、動画切り出しもできて、なにより性能に対して軽量で小型。富士フィルムのAPS-Cよりも小さい4/3型のセンサ(実際は4/3センサの面積よりもさらに小さめに撮影している)ですが、以下に挙げるとおり遜色ありません。以下に両者LX100とX100の仕様比較表を置いておきます(価格comより)。

 

撮影例のサンプル(鶴田撮影)

    1. 百合の花        PanaLX100 FujiX100
    2. ディズニーランドローズ PanaLX100 FujiX100
    3. ゴーヤの花       PanaLX100 FujiX100
    4. ポール・セザンヌ    PanaLX100 FujiX100
    5. 腕時計         PanaLX100 FujiX100

 

 

意外な落とし穴

X100の初期モデルがゆえ安価かもしれません。だがしかし、大きな落とし穴が待っているのであつた ..........
カタログにも書いてない性能。それは応答速度。つまりシャッターを押して撮影したあと次の撮影までの待ち時間。あるいは設定を変更する待ち時間。
結論からいえば、「寄る年波には勝てぬ ... 」失敗だったかもしれません。そう思わせるぐらい富士フィルム社のX100は動作が遅いのです。

 

X100の欠点と感じたトコロを列挙すると以下のとおり。

・とにかく全ての動作が遅い:たまらなく遅い。しかし当時の評論記事ではほとんどこの遅さに触れていない。
・連写ができない:連写モードは有るが二枚目以降の撮影に致命的に時間がかかる
・手ぶれ補正機能が付いていない:慣れれば大きな問題では無い
・オートフォーカスが遅い(ピントが合わせづらい)
・ホワイトバランスがいまいち:設定で解決
・光学ファインダーは何の役にもたたない(ギミックとしては面白い)
・メニュー構成がわかりづらい(慣れの問題でもあるけれど)
・露出補正の範囲が狭い(白飛びしやすい / 暗く埋もれやすい)
・LX100と比べると、ちと重い:良く言えば重厚感があって手ぶれしにくい

 

X100の長所と感じたトコロは以下のとおり

・自然で柔軟かつ芯のある描写(フジノンレンズの恩恵?)
・色の彩度がひかえめ:設定次第
・APS-C サイズの撮像素子:拡大してもつぶれた感じが少ない
・仕様/容姿/機構がマニア好み:質感の良い作り。MADE IN JAPAN だったりします。LX100は中国製。
・フィルムシミュレーションが付いている:標準的なPROVIA、彩度の高いVelvia、肌色再現重視ASTIA、モノクロY/Rフィルタ等
・23mm F2.0 のレンズ:35mm換算で35mm程度の準広角系。これは気に入ってます。
・マクロ機能で約10cmから2mまで近接撮影可能:花を撮ることが多いのでマクロは必須

 

 

微妙な立場

富士フィルムのX100はズームが付いてません。当初はそれが使いづらいのでは?と思いましたがそうでもないのです。むしろ単焦点のレンズを使ううちに、自然と自分が動くようになって寄ったり離れたりするようになるので、ズームレンズに甘えるよりは写真撮影技術の向上には良いのかもしれません。実際、単焦点レンズでも超望遠を望まない限り工夫すればどうにでも撮れます。

 

さて、冒頭の写真に写っている状態での重量は、富士フィルムのX100が508g パナソニックのLX100は418g
ちなみにLX100を買う前までメインで使っていた一眼レフは オリンパス OM-D E-M5 + 12-40mm F2.8 は890g ほぼ1kgですな。

ここ10年ぐらいは小型で軽いカメラでないとなかなか持ち歩く気がしません。300g ぐらいが限度でしょうか。パナソニックLX100は2015年当時、重量に関しては多少妥協して買ったのです。では画質を犠牲にしてでも小型軽量が良いのかといえばもちろんそうはいかず ...
今回の富士フィルム社のX100 は工房で作業中にテキパキ撮影するには向かず、どちらかといえば小旅行でのんびり腰を落ち着けて撮るカメラなのかもしれません。微妙な立ち位置ですな ...

参考サイト

富士フイルム・Xシリーズ (Wikipedia)

 

 

記事:2018年7月16日


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