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CRANE 楽器ケースをつくろう!
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はじめに
ここでは自作する際のヒントになりそうな各種ケースの例を挙げておきます。
純正ケースが重すぎるというのはよく聞く話。仕方なく移動専用のソフトケース/ギグバッグを調達してみたり(あるある)。
楽器ケースで重要なのは
軽さ
と
丈夫さ
ですね。そして個人的には色・形状・素材を含めた
デザイン
も重視します。あとハンドルや背負うなどの取り回し。できれば小一時間ウンチクを語れるようないわく付きがいい ^_^;
軽さ
丈夫さ
デザイン
取り回し性
■ 資料1
1980年代から90年代にクラシックギターでもマーチンやオベーションでも使われていたモデル。激しく丈夫で激しく重い。 私も昔オベーションのアダマスII付属のがこれで、本体よりケースのほうが重くて苦労したもんです。これはグレーですが当時は黒や茶色もありました。ホセ・ラミレスの純正ケース(写真なくてすまぬ)も当時は重いことで有名でしたな。
■ 資料2
日本のケースメーカーで今はもう存在しませんがラ・ソオマさんの作ったスーパーライトケース。2000年ごろでしたか。図面を描いて渡して特注で19世紀ギター用に作ってもらいました。当時3万円?ぐらいだったかな? 強度的にも充分でおそらく当時最軽量でしたが現在でもこのレベルのものは見かけません。当時はギタルラ社でも取り扱っていました。
■ 資料3
その後、名前だけの安価なライトケースが登場してきたのですが、中国などで生産されてパネルと緩衝材がとんでもなく厚くて
「軽いけどデカイ」
。いや、さほど軽くもない。今でもネットショップでよく見かけますがなかなか写真だけでは実サイズがわからないので要注意。上記のソオマさんのケースの2倍ぐらいの重さ。
■ 資料4
コフィンケースのコピー。ギター製作家の水原洋さんのラコートモデルに付属するコフィンケースが素晴らしい。水原さん自身が作ったケースです。
当時のケースが残されていたり、写真資料があれば現在でもレプリカを製作することは可能です。お値段は ...
■ 資料5
19世紀のパノルモが入っていたコフィンケース。楽器とケース、運良く当時の組み合わせを入手できた人は幸運です。
■ 資料6
ボウルバックのナポリスタイルマンドリンのハードケース(現代物)。そして20世紀初頭のバンジョリンのケース。なるべく加工の手間を省くには箱型で、ピッタリを目指すならアウトラインをとるのですな。
■ 資料7
1800年代後期〜1900年代初期に多くみられる布のケースです。ヴィンテージWashburnに付属していたものです。現在でも当時のものをよく見かけますので当時はかなり普及したタイプでしょう。
■資料8
:こちらは19世紀末の皮のケースです。マンドリンなどでもよく見かけます。これも多く普及していました。
■資料9
おそらく1800年代前期〜中期頃のものと思われる布のギターケースです。だいぶ傷んでいますが生地は麻で手縫いの刺繍が施され、肩からかけられるようなつくりになっています。私が入手した時点では真っ黒に汚れていましたので捨ててしまおうかと思ったぐらいです。究極の軽量ソフトケース。
■資料10
19世紀に多くみられるギター用コフィンケースの数々。留め具やハンドルにけっこう違いがあります。コフィンケースには内装がクロスの場合と紙貼りの場合とがあります。
■資料11
1900年代前期ごろかと思われるヴァイオリン用コフィンケースです。これは内張が紙ですがフタの内部にしか貼られていません。ボディ側は安いパイン材がむき出し。 ギターでも同様のケースがありましたが多くの場合の貼り紙は花柄や植物の模様が多いです。木製ケースの品質は様々でこれよりもっと粗末なものから徳川家の調度品のような高級品も当時は製作されました。
■資料12
1800年代中期の
マーチン(Martin)の純正コフィンケース
です。おそらくサイズと仕様から1870年頃のものでしょう。Martinはその昔、ギターのボディサイズを1とか2、3、5のように番号で呼んでいた時期がありましたが、このケースにはMartin社のラベルが貼られ3-17というギターの型番とグレードを示す記載があります。19世紀のケースにはほかにもいくつか種類がありますがMartin純正のコフィンケースでは
内装は紫色
のクロスでサドルとネック部分を支持する
「ふくらみ」
を持つものが多いようです。Martinも当時の他のギターショップのスタイルを模して自社の製品の専用ケースを開発したものと思われます。しかし、さすがF.マーチン
当時の他社のコフィンケース
と比較(写真上がマーチン)してみても部分的に板の組み方が異なっていたり、使用するハンドルや金具には良い品質のパーツを使っています。
■ 資料13
19世紀末期から20世紀前期ごろと思われる紙のケースです。以前ヨーロッパのお店からギターを買ったときに付属してきたものですがヘッドのあたりが破損しています。たしかにピッタリフィットします。よく捨てられずに残っていたものです。こういったボール紙のケースはたくさん作られました。ハンドルがついていないので取り回しが大変かも。
■ 資料14
19世紀末〜20世紀初期の
Gibsonのコフィンケース
です。MartinだけではなくGibsonもしっかり歴史的な作法にならった仕様のつくりで、ギブソンの純正ラベルも貼られています。
現代のギターケースの内装はキルティングや起毛素材が一般的ですが素材のなかには塗料と反応するものがあります。たまにギターの表面板にこまかい繊維が付着しているのを見ます。保管の温度などにもよるのかもしれませんが、ケースを自作する場合は気をつけたほうがいいカモ。
■ 資料15
おそらく20世紀初期のものと思われるちょっと凝った木製ケースです。 ほかにもだいぶ凝ったコフィンケースなんてのもありました(作るのはたいへん)。これは19世紀後期ぐらいでしょうか。
■ 資料16
クロスケースです。帆布のように厚手。このテの生地や革ハンドルは20世紀に入ってからのものと思われます。当時は「ギター買ってお金ないからオマケでソフトケース付けて〜」なんてカンジの商品だったのでしょう。いちおうギターを包んではいますが保護するという目的ではなく持ち運び用で、いわば風呂敷のような役割でしょう。しかし革のハンドルは良質なものです。
■ 資料17
コフィンケースの一般的な形状の留め金具。真鍮製。いつのまにか外れていることが多い。この写真の部品は比較的丁寧な作り。
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