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■ 003:長田しんや さん(香川県)・・・「チャラン魚」
■楽器名:チャランゴ(南米・アンデス地方の弦楽器)
■製作者:長田しんや(長田製作所専務戸締り役)
■コメント:
私が楽器を自作するようになったのは、とあるショップの店主(私のチャランゴ製作の師匠)に、「楽器というものは、自分の気持ちや感情を音に表すものなんだから、自分で作るのが本当なんだよ」と教えられたのがきっかけでした。それ以来製作を続け、この作品は4作目となりました。
1・2作目は、そのショップが製作・販売する、”製作キット”から製作したのですが、3・4作めは原木から掘り出して製作しています。この作品は、もちろん楽器としても使えて、また観ても楽しい、アマチュア製作ならでは、の作品を目指して作ってみました。
材料も、バイクツーリングに出かけた先で拾ってきた板きれ等、思い入れのある材料を使用しているので、誰がなんと言おうと世界中で唯1台の自分の楽器だという自信もあります。偉大なる自己満足の世界です。
1ヶ月半かけて製作し、その間は寝ても覚めてもこのチャランゴのことばかり考えていたのですが、完成して弦を張った次の瞬間からは、次回作のことを考えてしまっています。製作の中毒みたいなものですね。
● イチョウの木の丸太を、とりあえず3枚におろし、使う部分。
● 製作途中の写真......ボディくりぬき完成。
● こちらはフィンガーボードを接着する工程。
● 弦長が377ミリに決定したので、クレーンホームページのTSULTRA FRETを利用させて頂き、印刷して使用しているところ.....。
● 完成です。
● 自作ラベル(1作目から同じデザインで使用中)。ハンコは、中学校の美術の課題で作ったもの。「長田心哉」の漢字の、古〜い字体なんです。
● そして専用ケースも自作。名付けて
色は5色から迷った末、タンジェリンオレンジに決定。製作意図の半分は鶴田さんにウケて頂くため。残り半分は、よく若い女の子が透けてみえるかばんやファイルケースを持って街を闊歩なさっている姿をみて、その真似をしてみたかっただけ。許して。G4は4台目の意味(むりやりこじつけ)、666mmはこのケースの全長(クロックスピードではありません・・!?)。
●御感想、お問い合わせ先:長田しんや nagata0123shinya@pop07.odn.ne.jp
【鶴田より】
うううう〜〜〜〜むむむ.......思わず唸ってしまいます。ボディ形状だけでなくサウンドホールまでオサカナ。ブリッジがまた泣けます。これほど個性的でユニークな楽器も珍しいでしょう、まさしく世界に一本! おまけにオシャレ系ケースにはウケずにいられません(^_^)。これを抱えて電車に乗るには勇気がいりますぞ......う〜〜〜ん(と、また唸る)。こだわりのラベルといいネーミングといい、逸品ですなぁ........う〜〜〜ん(と、今回はよく唸る)。
チャランゴは5コース複弦(G,C,E,A,E)で南米ボリビア界隈ではポピュラーな弦楽器。チャランゴを使った南米の音楽「フォルクローレ」は今日では世界中で親しまれ、名曲「チャラン魚は飛んでいく」や「チャラン魚まつり」などが知られています。
ちなみにポルトガルにはその昔「ラジャオ」という魚の形のボディを持つ5単弦のウクレレみたいな民族楽器が存在しました。