● BLEHEE/MANGIN (1830年頃)
製作者:BLEHEE/MANGIN(フランス/たぶんミルクール) 1830年頃製作
ここで紹介している楽器は一見してラコート派であることはわかりますが、いわゆるラコート・スクール(友人や弟子の作品)というものです。本家のラコートよりも若干サイズが大きく弦長もやや長いようです。この楽器も良く鳴ります。目白のギタルラ社さんで価格は65万円です、ラコートの半額以下!? (注:1998年現在の販売価格です)
・全長:948mm
・胴長:456mm
・弦長:640mm
・表面板:松
・裏板・側板:松の上に薄いマホガニーを貼った合版
■ 写真2 :裏板とネックの裏面です。たいていの19世紀ギターはネックを黒く染めたものが多いです。これはラコートと同様の裏板・側板は「ツキ板」加工品です、裏板と側板は松の上に薄いマホガニーを貼ったものです。手が混んでます。
■ 写真3 :典型的なフレンチスタイルとでもいうべきでしょうか?気品が漂ってます、はい。
■ 写真4 :写真3でもわかるように、一見ラベルがありませんが実際はこのように内部に焼き印があります。たぶん表面板の裏にも刻印があるでしょう。ラコートはバロックギターのように表面板がネックまで拡張されたモデルと、このように指板が付いたモデルの両方を製作していました。
■ 写真5 :ブリッジ部分拡大。う〜〜〜ん、これ、やっぱりラコートでしょ。
■ 写真6 :ボディはモダン・ギターよりも若干薄いです。これもテールにボタン(エンドピンと呼ぶべきか?)が刺さっています。
■ 写真7 :装飾はアワビを彫り込んだものです。パーフリングも象牙製。